函館駅のホーム散策と駅弁を堪能する【青函連絡船時代の面影色濃い駅】

北海道の駅
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北海道の玄関口といえば、今や言うまでもなく新千歳空港でしょう。

全国各地や海外からも多数の航空便が運行されており、JR北海道にとっても札幌~新千歳空港へのアクセス輸送は最重要となっています。
ちなみに日本で最も航空旅客数の多い都市間輸送は東京(羽田と成田)~札幌です。

しかし、今とは違って飛行機がまだ庶民には高嶺の花だった1960年代後半あたりまでは、北海道への主な移動手段は鉄道(と青函連絡船)でした。

そして北海道の入り口としての機能を果たしたのが函館駅なのです。

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行き止まり式の広大な駅

長い弓型のホーム

函館駅のホーム
函館駅のホーム

函館駅に着いてまず驚くのは、そのホームの威容です。

4面8線のとにかく長い頭端式の(つまり行き止まり式の)ホームは弓型に曲がっており、これぞターミナル駅といった旅情たっぷりの駅です。

1967年10月号交通公社の時刻表より。
早朝発の特急は青函連絡船の深夜便からの乗り継ぎ客で利用率が高かった。

前述した通り、昭和中期頃までは本州と北海道の移動は鉄道が担っていました。
青函連絡船を降りて北海道に上陸した人々は、札幌・釧路・網走などそれぞれの目的地に向かう列車に乗るために、この駅のホームを走ったことでしょう。

青函連絡船の深夜便を介して、東北本線や奥羽本線の特急列車に接続する特急「おおぞら」などは、13両編成であっても混雑していたようです。

例えば1972年3月号の時刻表によると、「おおぞら」は札幌・滝川経由の釧路行き(石勝線の開通は1981年)で、その5分後に倶知安・小樽経由(いわゆるヤマ線経由)の特急「北海」が札幌・旭川に向けて発車しています。

今となっては函館駅を経由する夜行列車も全廃されて寂しくなったとはいえ、特急「スーパー北斗」が発着し、道内の旅へと誘ってくれます。

寂れた感じの留置線

ホーム横の留置線

改札から向かって一番奥にある7・8番ホームの傍らには、やはり広大な留置線が広がっています。

青函連絡船時代は航送貨車の仕分け線として賑わっていたのでしょうが、現在では車両の留置線として使われています。
あまり使われていないレールが鈍く光る、やや殺風景な印象です。
今なお転車台が残り、かつての面影を今に伝えています。

函館駅構内にひっそりと残る転車台
構内にひっそりと残る転車台

函館本線の起点は函館駅ではない?

函館駅の0キロポスト
0キロポスト

連絡通路に函館本線の0キロポスト(レプリカ)がありますが、その横に0k219mという謎の表記があります。
これは一体何でしょう?

実は青函連絡船時代には、函館本線の起点は函館駅ではなく、函館の桟橋に置かれていました。
そのため連絡船の桟橋から現在(5代目)の駅までの距離が219mあるという意味です。

トリビアといえばそれまでですが、函館が北海道の玄関口であることの象徴ともいえます。

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駅施設について

駅舎は新しい

函館駅の5代目駅舎
函館駅の駅舎

現在の函館駅の駅舎は2003年に建てられた5代目の新しいものです。

コンセプトはよく知りませんが、船の形に見えなくもありません。
デンマーク国鉄との共同によってデザインされたようです。
JR北海道の一部車両にもデンマーク国鉄との共同によるものがあります。

なお、戦時中の1940年代より使われて、函館駅の全盛期を見守った4代目の駅舎は、函館駅で買った駅弁(後述)のパッケージにこっそりと描かれていました。

土産物の売店や飲食店には困らない

日本を代表する観光都市と言っても差し支えない函館だけに、北海道のお土産物が取り揃えられた店が並び、2階のフロアにはラーメン屋などの飲食店が幾つかあります。

コインロッカーもありますが、なかなか空きが見つからないことも何度かありました。
みどりの窓口もいつも行列ができているので、時間には余裕を持った方が良いです。

ちなみに有名な朝市の市場も駅からすぐの所にあります。

いるか文庫で青函連絡船について学ぶ

函館駅の2階にあるいるか文庫。
駅の2階にあるいるか文庫。
本日は休業日。

2階には「いるか文庫」という図書施設があります。

上の写真を撮った日は営業していませんでしたが、青函連絡船にまつわる本や資料などが揃っており、グッズ販売なども行われています。
以前私がいるか文庫に行った時には、連絡船時代を知る人たちが懐かしそうに見学していたのを覚えています。

私は青函連絡船無くして函館駅の魅力は語れないと思っています。
ここに寄ってから駅から徒歩5分程度の所にある「函館市青函連絡船記念館摩周丸」を見学することで、より一層函館に愛着を感じることができるでしょう。

函館駅の近くにある青函連絡船摩周丸
駅の近くにある青函連絡船摩周丸
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駅弁のおすすめは「鰊みがき弁当」

函館駅の駅弁、鰊みがき弁当
鰊みがき弁当。
パッケージ側面に描かれているのが、4代目の駅舎。

函館駅ではいろいろな駅弁が販売されていますが、私が好きなのは「鰊みがき弁当」です。
50年以上の歴史を持ち、私のみならず世間的にも「函館駅弁の定番」と評されているようです。

肉厚のニシンとカズノコの上質な味付けは程よい甘さで、脇役ながら茎わかめも載っています。
ニシンには骨がありますが、それも問題にならない程柔らかいです。
「鮭とイクラの親子にも負けまい!
」と主張するかのような、ニシンとカズノコの地味な印象をぬぐい去る、本当に秀逸な駅弁です。

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函館駅の旅情

本州から北海道に渡る客や貨物を迎えてきた函館駅も、航空機の大衆化・青函トンネルの開通、そして北海道新幹線の開業と、その重要性は低下する一方です。

幸いなことに函館は観光客で賑わっており、札幌行きの特急「スーパー北斗」も発着するので、駅は今でも活気があります。
しかし、いつになるかはともかく、北海道新幹線が札幌まで到達した暁には、おそらく優等列車の発着もついになくなり、今の青森駅のようにもっと地味な存在になるかもしれません。

とにかく函館駅は鉄道ファンにとっては、青函連絡船と共に鉄道輸送全盛期の面影が感じられる、この上なく魅力的な駅だと思います。

私がほとんどの北海道旅行において、青函トンネル(もしくは青函フェリー)を通って、もはや儀式のように函館駅に寄るのは、そうした旅情を演出するためです。

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