網走駅でホーム・構内散策と駅弁のかにめしを味わう

北海道の駅
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風情ある網走駅の佇まい

石北本線と釧網本線の結節点

網走駅のホームの屋根・柱・ベンチ
ホームの屋根・柱・ベンチは古めかしい

網走駅は石北本線と釧網本線両方の終着駅となっていている駅です。
僅かに直通列車があるものの、基本的には二つの路線の運転系統は分かれているので、この駅で乗り換えになることがほとんどです。

網走駅の木造の跨線橋
木造の跨線橋

特急「大雪」「オホーツク」も網走止まりなので、道北のターミナル駅の風格が感じられます。
駅は全体的に古めかしい雰囲気で、駅構内には留置線がありますが、だいぶ線路が外されたような跡や草が生えているスペースが目立ちます

網走駅の構内の留置線
構内の留置線はやや寂しい

ちなみに、私は幼いころより「時刻表によって日本地理を独学した」といっても良いくらいなので、網走駅の存在感の大きさの割には、網走市の人口が北見市よりずっと少ない(2015年だと北見市12万人に対して網走市が4万人)ことを知って驚いたものでした。

名物駅弁、かにめし

網走駅の待合所にある駅弁売り場
駅の待合所にある駅弁売り場

網走駅は石北本線で唯一駅弁が販売されている駅です。
旭川駅にも駅弁はありますが、石北本線の起点は宗谷本線の新旭川駅です。

海の幸を使った駅弁が何種類かありますが、名物のおすすめ商品ということなので、「かにめし」を購入しました。
「かにめし」を名乗る駅弁は日本全国数多く、北海道だと長万部駅のものが有名ですが、こちらは茹でた蟹を使用しています。
例えるならば、長万部のかにめしが複雑な香りの熟成したヴィンテージワインだとすると、網走のかにめしはフレッシュな若いワインです。

なお弁当売り場の横には軽食堂があり、ランチやカフェとして使うこともできます。

網走駅のかにめし
茹でたかにフレークを敷き詰めたかにめし

湧網線の跡が残る

かつて網走駅からは湧網線という路線がもう1本出ていました。
名寄本線の中湧別駅(ともに廃止)から網走までをサロマ湖や能取湖に沿って走る、景色の良い路線として知られていましたが、1987年に廃止されました。

網走駅近くの駐車場から網走駅の旧0番のりばと湧網線の路盤跡を望む
駅近くの駐車場から網走駅の旧0番のりばと湧網線の路盤跡を望む

網走駅の改札正面のホームは1番乗り場ですが、北見寄りに0番乗り場がありました。
現在では線路は撤去されていますが、その痕跡は駅ホームや駅を出て線路沿いに左に進んだ駐車場からも確認することができます。
なお湧網線の線路は最初の2㎞程は石北線と並行していたようです。

なぜ駅名の看板が縦書きなのか?

網走駅前の階段にある縦書きの看板とモヨロ人像
駅前の階段にある縦書きの看板とモヨロ人像

さて、網走駅の入り口の階段には駅名を書いた看板がありますが、普通なら横書きのところ、ここは縦書きになっています。
これには理由があります。

網走刑務所から出所した受刑者たちが、列車で故郷に戻るためにこの駅を利用するわけですが、彼らが「二度と横道にそれないように」という願いを込めて敢えて縦書きになっているそうです。

また、入り口の階段に建っている像は、古代オホーツク人(モヨロ人)のものです。
駅に着いた我々を、異文化へと誘ってくれます。

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観光の拠点だがホテルはさほど多くない

鉄道旅行をする際には乗り換えが発生し、かつ周辺に観光地もある網走は拠点にするには便利ではありますが、ホテルの数は思ったほど多くありません。
そこで、少し場所をずらした北見に宿泊するのもおすすめです。

石北本線の特急で1時間弱の北見は、町の規模としては網走より大きいのでホテルの数も豊富で、それなりのクラスの設備に安く泊まれるので選択肢になりえます。

本数が少ないイメージのある石北本線ですが、網走駅~北見駅間は他の区間と比べて本数は多い方です。

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オホーツク地方の中心駅

網走駅から出発するキハ183系「オホーツク」
網走駅から出発するキハ183系「オホーツク」

同じ道東へと向かう特急列車の終点でも、都会的な釧路駅と比べると、網走駅は田舎のターミナル駅といった感じがします。
そもそも、石勝線や根室本線では130㎞で振り子式車両が走っていたのに対して、石北本線はといえばキハ183系が最高でも95㎞で走ります。
しかし網走駅にはキハ283系よりも、国鉄型車両の方が似合うような気がします。

(2023年追記)
国鉄型のキハ183系が遂に引退し、かつての高速車両キハ283系が石北本線に転用されました。

網走駅に到着したキハ283系「オホーツク」

「スーパーおおぞら」時代のイメージだと、やや違和感を感じてしまいますが、それもじきに慣れてしまうのでしょうか。

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