【「奥深い」地下鉄の世界】地下鉄博物館の見所と各種情報

東日本の博物館・資料館
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世界各地に地下鉄はあれど、東京の地下鉄の年間輸送者数は世界一です。(ちなみに2位はロシアのモスクワ)

そんな世界に誇る東京の地下鉄について、様々な角度から学べるのが今回紹介する「地下鉄博物館」です。
ここでは、東京の地下鉄の多くの路線を受け持つ東京メトロの、車両や歴史、その他にも建設機械などが展示されています。

この博物館は子供も大人も楽しめる展示内容になっており、鉄道好きでなく、家族連れなどでも満足できると思います。

地下鉄博物館の入り口
自動改札機を通って入館する
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見所は?

銀座線と丸の内線の初代車両が展示されている

地下鉄博物館でも丸の内線と銀座線の初代車両の展示
銀座線(右)と丸の内線(左)の初代車両

まず入館券を買って自動改札を通過したら、銀座線(当時は東京地下鉄道)の初代車両1000形と、丸の内線のやはり初代車両300形という偉大な車両たちが迎えてくれます。いずれも保存されている実車です。

ところで、銀座線の上野~浅草間は日本はおろか、アジア初の本格的な地下鉄です。
ここで保存されている1000系は、それまでの木造と違って、燃えにくい鋼鉄で作られており、安全装置も備えた画期的な車両です。
車両が停車しているホームは、昭和初期の上野駅をイメージしたものです。

地下鉄博物館の上野駅ホームの展示
開業当時の雰囲気の上野駅ホームも展示されている

丸の内線の300形には実際に車内に入ることができます。
車内は当時の雰囲気のまま残っています。

地下鉄博物館の丸の内線300形車内
丸の内線300形は車内見学もできる

銀座線の車両には残念ながら入ることはできませんが、車内には昭和初期の再現と思われるマネキン人形が何人か乗車しています。

地下鉄博物館の銀座線1000形車内
銀座線1000形内部

充実の歴史コーナー

2つの車両に謁見したら、館内の隅の方にある歴史コーナーに向かいましょう。

「地下鉄の父」と呼ばれる早川徳次(はやかわ のりつぐ)の像があります。
彼こそがヨーロッパ視察からの帰国後、東京の交通の混雑を緩和するために、地下鉄が必要だと説いて回って、東京地下鉄道(現銀座線の一部区間)を創立した人物です。

地下鉄博物館にある「地下鉄の父」こと、早川徳次の像
「地下鉄の父」こと、早川徳次の像

また、昭和2年の上野・浅草間(つまり最初の地下鉄の営業区間)開業時のポスターも復元されています。

銀座線の開業当時のポスター
開業当時のポスターの復元。
人々の熱狂が伝わってくる


そして日本初といわれる自動改札機が再現されています。
当時は運転区間が短く、運賃は均一(10銭)だったことから、コインを入れるとレバーを回転させることができるものを導入できたようです。
さて、ここで展示されている自動改札機も、100円以下のコインを入れるとレバーが回るようになっています。お金はちゃんと戻ってくるので心配なきよう。

地下鉄博物館にある日本初の自動改札機
日本初の自動改札機

銀座線開通の歴史コーナーは狭い一画にありますが、当時の写真も相まって、日本初の地下鉄開業時の興奮が伝わってくるようです。

また、地下鉄の歴史とその当時の社会情勢を辿る年表もあり、その時々の珍しい映像写真もスクリーンで見ることができます。

地下鉄建設の苦労を知る

歴史コーナーが終わると、今度は巨大な円盤のような金属が待ち構えています。
これは地下鉄のトンネルを、モグラのように掘り進めていくための「シールド」という機械です。
シールドにはいろいろな種類があり、土木技術の発達と共に、それぞれの地質に最適な工法で、地下鉄が建設されていることが分かります。

このコーナーで私が一番面白いと感じたのは、「地下の立体交差」を説明する、御茶ノ水駅の立体模型です。
ビルの土台などの地下構造物の間を縫うように、そしてJRや丸の内線の下をくぐるように、シールドで掘られた丸いトンネルを千代田線が走っています。

東京という地下でも過密な都市において、10以上の路線を建設することがいかに難しいことかよく分かると思います。

地下鉄博物館にある御茶ノ水駅の立体模型
御茶ノ水駅の立体模型。
複雑な立体交差は地下でも同じ。

確かに大江戸線などの新しい路線は、駅が深くなりがちで乗り換えも面倒です。
しかし、こういった苦労を知ることで逆に、建設者たちへの敬意を感じずにいられません。

シミュレーターもある

やはり鉄道の博物館ではお馴染みの、運転体験コーナーがあります。
子供だけでなく、大人も大興奮しているようでした。
ジオラマも日に数回行われています。

また、古い車両の運転台に座って、マスコンやブレーキを動かして近くにある台車を駆動させたり、扉の開閉ができるものもありました。

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アクセス・所要時間について

場所は、東京メトロ東西線の葛西駅のすぐ近くにあります。
やや都心から離れた所にありますが、行く価値は十分にあります。

所要時間ですが、私は結構ゆっくり見学して1時間強を要しました。
運転体験などではまり込んだら、もう少しかかるかもしれません。

そして驚くべきは大人でも210円という、入館料の安さ。
私は、博物館や旅行に対して「コスパ」という概念を持ち込むのは嫌いですが、そうは言ってもこんな面白い展示で210円は安いです。

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大人にこそ勧めたい社会見学

地下鉄博物館の外観

普段の我々にとっては、地下鉄は乗って楽しむものではないと思います。
真っ暗の中を混雑した車両に乗っている、くらいの感覚しかないのかもしれません。

しかし普段利用している地下鉄が、昭和初期以来、先人の先見の明のもとで、大変な苦労によって作られていることが、この博物館で分かります。

【通勤電車に乗って、日常の倦怠感から解放されよう!】東京のど真ん中に残る鉄道近代化の名残
でも書きましたが、いつもの電車でも場所・時間・視点を変えて意識して乗ることで、埋没した注意力を呼び覚ますことができます。

私は冒頭「子供も大人も楽しめる」と述べました。
しかし、日常の通勤に懲りている大人こそ、この博物館を訪れることで得られるものが多いのではないでしょうか?

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